SUSUMU HIRASAWA ON RADIO 010916

J-WAVE 81.3『SUNDAY GO ROUND』
ナビゲーター:SASCHA ゲスト:平沢進

放送スタート
〜朝は6時20分。J-WAVEのラジヲで平沢さんが取り上げられるとは今まで思ったことも無かったんですけど、今回の『HIRASAWA ENERGY WORKS』を紹介するインタビューとして『SUNDAY GO ROUND』内、OneForAllというエココーナーに平沢さんが取り上げられました。

SASCHA:私たちの身近にある環境問題や、リサイクルに関するトピックスを毎週ご紹介していきます、J-WAVE初のリサイクルムーヴメント、それが「OneForAll」。まずはボクが、そしてあなたへと、どんどん受け継がれていきます。ちょっとしたキッカケで始められる環境に優しい生活。それが21世紀のスマートなライフスタイル、なのです。
さて、みなさん。ソーラー発電ってありますよね。屋根の上などにパネルを一面に張って太陽の光をエネルギーに換えるという「自家発電」なんですが、まだまだ「一家に一台!」という訳にはいきません。で、そんなソーラー発電をより、身近に、環境やエネルギーの問題をより、身近なモノに!と、音楽活動をソーラー発電で行っている方がいらっしゃいます。
BGM「AURORA」
SASCHA:それがミュージシャンの平沢進さんなんですね〜。平沢進さんと言えば、20年以上に渡ってテクノポップバンド「P-MODEL」を中心に活動。様々なアーティスト活動で話題を呼んでいるミュージシャンです。で、実は今、彼はバックで聴いて貰っている今日世界初ON AIRになります、ニューアルバム『SOLAR RAY』からの楽曲なんですが、このアルバム制作は勿論の事、平沢進さんのソロ活動は全てソーラー発電で賄われています。そんな平沢進さん本人に詳しい話を、電話で訊いてみたいと思います。

SASCHA:平沢進さん、おはようございます。
平沢進:えーオハヨウゴザイマス。平沢進です。えー只今「HIRASAWA ENERGY WORKS」という、題しましてソーラーエネルギーを中心とした、えー発電機を使いまして、えー音楽の制作・・CDの制作から、コンサートまでこなしてしまおうという試みをやっている最中です。
SASCHAええー!?コンサートまで??太陽発電でやるんですか?スッゴイですね。そんな平沢さんのスタジオで使っているソーラー発電、どんなシステムになってるんでしょうか?
平沢:えーとですね、まずあのーここのソーラースタジオに設置されているのは、えー120ワットのソーラーパネルがたったの2枚なんですね。
SASCHA:(小声調)ええ〜2枚だけ!?
平沢:で、えースタジオ内で使われる機材、楽器等の小電力化を徹底的に図りまして、そのソーラーパネルで発電されるエネルギーを、あの〜4台のバッテリーに充電したカタチで、えースタジオで使う機材の電力を供給しているという形です。
SASCHA:ほう〜
平沢:まず〜ここにあるソーラーシステムはですね、晴天時にバッテリーをフル充電した場合にですね、え〜連続スタジオの機材をですね、え〜10時間以上、使用することができる物なんですね。
SASCHA:10時間!結構凄いですね。
平沢:で、スタジオ内で使われている機材というのは、殆ど電子楽器と電子機器ですから、実はそんなに電力を食わないんです。100ワット/アワーくらいなんですよ。割と充分に使ってもそんなもんなんですね。
SASCHA:そ〜うなんですか、なんか意外とスタジオっていうと結構電気使いそうな気もしたんですけど、でも徹底的に省エネを図っているという事ですよね〜。まあ、ちなみにこの住宅用の普通のソーラーパネルをここでは使っているんでしょうか?
平沢:これはですね、住宅の屋根とかに設置するような物ですね。
BGM「賢者のプロペラ」
平沢:で、まあ普通何十枚もこう並んでいる訳ですけど、それをバラで、1枚、2枚という風に入手してくる訳ですね。で、まず自分は、その揃ったシステムを使ってCDを創り上げてしまうという事、見せるべきだろうと思ったんです。でそれは、あの、やっぱり高いから買えないから出来ないというのでは無くて、「道はある」っていう事と、それから、あのー所謂、小電力をしていこうとする時に「面倒くさいから」とか「辛いから」というイメージが常に付いて回るんで、ミュージシャンとしてそういう機会と触れていくことによって、あの、寧ろこっちの方が「格好いい」ライフスタイルかもしれない、という事、何とか掘り出して行くことが有効に出来るんじゃないか、っていう事です。
SASCHA:なるほどねえ〜〜まあ、「男のロマン!」って感じがしてきましたけども、実際にこうソーラー発電を使っていて、大変な事って何かありますか?
平沢:え〜と、まず一番苦労するのはですね、やっぱり曇り、及び雨の時に発電しないという事なんですね。とにかくあの〜「太陽と自分はセッションしているんだ」とか、「気象現象と惑星の運行と、こ〜うしながらその太陽のエネルギーを音楽に翻訳しているんだというような、巧くその太陽のエネルギーとセッションをしていると。私はそれらを寧ろそれを楽しむ、そういう意味で電力的な危機がやってきても、まあ「楽しい」と思います。
SASCHA:ん〜なるほどね、確かにこういう風にやっていけば、自然の星の動きとか、あと天気もより詳しくなろうという気になりますしね、なるほど勉強になりますね〜。で、そんなソーラー発電での、活動、音楽活動今後の予定、教えてください。
平沢:はい、えーとこのシリーズの第1弾がまもなく、出来上がります。
SASCHA:お!
平沢:それでですね、それが10月に発売になります。その後ですね、11月の10日と11日にですね、このソーラーシステムだけを使って、ライブを行います。
SASCHA:ライブ!?
平沢:巨大なPA装置を全部廃止します
SASCHA:ええっ!?
平沢:小さな、あの〜音響装置は常時鳴らしています。え〜ですが、それでは充分では無いので、観客にFMラジオを持ってきて頂いて、
SASCHA:おおっラジオ!!
平沢:それに向かって放送すると。という形を取ります
SASCHA:電波飛ばすんだ。
平沢:それと今ですね、え〜インターネット上で、「エナジーハンティング」っていうイベントをやっているんですね。これは一般の方達が小型の乾電池を充電するようなソーラーシステムとかですね、数千円で買えるようなシステムなんです。それとか、手回しで発電する懐中電灯とか、ああいうものを使ってですね、乾電池を充電してもらうんですね。それをライブに持ってきてもらって、それで楽器を鳴らすという事を(笑) で、今丁度ですね、約170人近くの人達が参加してくれています。
SASCHA:スゴイですねえ!170人ですか〜、でも僕らも参加してライブを盛り上げることが出来るっていうか、ライブの一員になることが出来る訳なんですね、スゴイ!実際にこんな事が出来てしまう、しかもFMで聴けてしまう、電波を飛ばすわけですね〜。これは、新しいスタイルのライブ。注目してみたいと思います。11月10日、11日ですね〜。今日は平沢進さん、どうも有り難うございました!
平沢:はい、有り難うございました。

SASCHA:それでは平沢進さんのニューアルバム『SOLAR RAY』から一曲お送りしましょう。こちらもSUNDAY GO ROUNDが世界初!ON AIRとなります〜たっぷり聴いて頂きましょう、SUNDAY GO ROUNDエクスクルーシブですよ! 平沢進『BERSERK-FORCES1.5』 81.3、J-WAVE。

BGM「BERSERK-FORCES1.5」

(C)2001 J-WAVE/SUNDAY GO ROUND 


P-MODERN